経費精算の効率化方法を解説

企業の経理業務の中でも重要な課題のひとつである、経費精算の効率化。経理部門だけでなく、経費を申請する他部門の従業員にも関係する、影響範囲の大きい取り組みです。

今回は、交通費精算、旅費精算、小口精算などの経費精算の具体的な内容と、それらを効率化するための具体的な方法を提案します。キャッシュレス化や経費精算ルールの見直しといったさまざまな視点から経費精算の効率化について解説していきますので、業務効率化にお役立てください。

経費精算の効率化・自動化は重要課題

経理部門は、収益を直接生み出す部門でなくコストセンターであるため、業務効率化によるコスト削減が強く求められます。

また、経費精算は他部門のスタッフも関わる業務です。その手続きを簡素化することは、他部門のスタッフが自身の業務により集中できる環境を提供することにもつながります。

そのため、経費精算の効率化・自動化は経理部門のコスト削減につながるだけでなく、全社的な生産性向上にも寄与すると言えるでしょう。

経費精算の主な内容

企業における経費精算の主な内容は次のとおりです。

• 交通費精算：社員が業務のために利用した交通手段の費用を企業が負担します。通常は、公共交通機関の利用料金やタクシーの運賃、自家用車を使った場合のガソリン代や駐車料金などが含まれます。
• 旅費精算：出張などで必要となる旅行費用全般が対象となります。これには、交通費、宿泊費、食事代、その他必要となる小額の出費などが含まれます。
• 小口精算：事業活動に関連して生じた小規模な支出を、小口現金で精算します。例えば、オフィス用品の購入や接待費などがこれにあたります。

経費精算における効率化のポイント

経費精算における効率化のポイントを解説します。

キャッシュレス化

法人カードや電子マネーを利用してキャッシュレス化することで、支出の詳細を自動的にデジタル化でき、手入力によるエラーも減らせます。

例えば法人カードの場合、カード会社からの請求データを経費精算システムに取り込むことで、入力作業を大幅に削減できます。

経費精算システムの導入・見直し

経費精算業務を効率化するためには、クラウドベースの経費精算システムを活用するのが効果的です。これらのシステムは、申請から承認、経理処理までの流れを一元化・自動化し、誤差の少ない効率的な経費精算を実現します。

すでにシステムを導入している場合でも、その使い方を見直したり、新たな機能を活用したりすることで、さらなる効率化につながる可能性があります。

経費精算フローやルールの見直し

経費精算に関するルールを見直すことも重要です。明確でわかりやすいルールを設け、それを従業員に周知することで、業務をスムーズに進められます。

たとえば、精算のための最低金額を設けると、小額の経費による手間が省けます。また、出張費など特定の費目については一律の日当を設定することも効果的です。

経費精算業務を改善する具体的な対策については、下記記事もご覧ください。

面倒な経費精算の原因と対策＞

経費精算の効率化1：交通費精算

交通費精算は、従業員の移動が多い企業では負荷の大きな業務となります。そんな交通費精算の効率化の方法として、交通系ICカードと経費精算システムの連携が挙げられます。

交通系ICカードを導入することで、電車代などを現金で立て替えて後日精算する必要がなくなります。さらに、ICカードの利用履歴を経費精算システムに自動で取り込むことで、従業員の入力作業や経理のチェック作業を大幅に軽減することが可能です。

また、一部の経費精算システムには、各種交通機関の運賃を自動で計算する機能も搭載されており、こうした機能を利用することで、さらなる業務効率化が期待できます。

経費精算の効率化2：旅費精算

旅費精算には、宿泊費、飲食費、タクシー代などさまざまな支出が含まれます。これらの経費精算を効率化するには、法人カードや電子マネーの活用が便利です。

法人カードなら、事前に仮払いすることなく、あらゆる支払いに一括して対応することができます。カードの利用明細は経費精算システムに直接取り込めるので、従業員が経費申請の際などに入力する必要もありません。

また電子マネーは、残高の管理や使用履歴がどこでも確認できる点が便利です。使用履歴は、法人カードと同じく経費精算システムに自動で取り込むことができます。

経費精算の効率化3：小口精算

小口現金の管理は、企業にとって特に大きな業務負担になります。小口現金の精算を効率化する方法としては、給与と一緒に銀行振り込みにする方法や、電子マネー送金にする方法などが有効です。

給与と一緒に銀行振り込みにすることで、会社に小口現金を用意する必要がなくなります。さらに、振り込みの履歴から精算内容を確認することが可能になり、小口現金の管理やレシートの保管といった手間まで削減することができます。

電子マネーはスマートフォンなどから簡単に管理や送金が可能で、利用履歴は自動で保存されるため、レシートの保管といった作業も不要となります。

経費精算の効率化に取り組みましょう

コストセンターである経理部門にとって、コスト削減につながる業務効率化は重要な取り組みです。今回ご紹介した内容を参考に、キャッシュレス化や経費精算システムの導入・見直しなど、経費精算の効率化を検討してみてはいかがでしょうか。

最後に、経費精算の効率化に活用できる電子マネー送金サービス「Bチャージ」をご紹介します。「Bチャージ」は法人と個人間での電子マネー送金が可能で、特に小口精算において、電子マネーへの変換や送金をスムーズに行えます。これにより、従業員の手間を減らし、経理業務の効率化を実現します。ぜひ、経費精算の効率化を図る一助としてご利用ください。